第38回前立腺シンポジウム(2023年)
第38回前立腺シンポジウムの報告
第38回前立腺シンポジウムは、第1日の2023年12月9日(土)にオープニングセミナーおよび基礎部門として公募演題と指定演題の発表、ワークショップ、教育セミナー1を実施いたしました。第2日の10日(日)には臨床部門として「前立腺がん検診・監視療法アップデート」をテーマに、公募演題、教育セミナー2、パネルディスカッションを口演発表にて開催し、2日間のシンポジウムを終えました。
第1日の「オープニングセミナー」では、東京都健康長寿医療センターの高山賢一先生より「アンドロゲン受容体の転写制御機構と老年病、前立腺癌における役割」のタイトルにてご講演いただきました。
「基礎部門」では、前立腺がんに関連する基礎研究の公募演題4題と、当財団の研究助成受賞演題3題の発表があり、ワークショップでは「希少癌・脱分化型前立腺癌を深堀する」と題し、4名の指定演者により講演が行われました。また、教育セミナー1では、理化学研究所 生命医科学研究センターの桃沢幸秀先生より「ゲノム医学から俯瞰的に見た前立腺癌」のタイトルにてご講演をいただき、各講演後には、多くの質問があり、活発な意見交換が行われました。
第2日の「臨床部門」は、「前立腺がん検診・監視療法アップデート」を主テーマに開催されました。教育セミナー2においては香川大学医学部泌尿器・副腎・腎移植外科の杉元幹史先生より、「前立腺癌に対するActive Surveillance up-date」「BRCA遺伝子変異陽性mCRPCにおける、リムパーザ®新規combination治療の理論的根拠と妥当性と遺伝子検査の重要性」のタイトルにて、ご講演いただきました。
パネルディスカッション「ネットベネフィット改善を目指した前立腺がん検診システムと監視療法」は、我が国のオピニオンリーダーである5人のパネリストによる講演と活発な討論が行われました。
「臨床部門」の公募演題発表の口演セッションは、「新規腫瘍マーカー・MRI診断」、「MRI・新規画像診断・画像カンファレンス」、「前立腺がん検診・生検」、「監視療法」、「MRI診断精度・標的生検」、「MRI診断と生検・予測モデル」の各テーマにて、公募演題20題の研究発表が行われました。
2日間にわたって開催された今回のシンポジウムには、延べ260名の方々にご参加いただきました。全国の泌尿器科医、放射線科医、腫瘍内科医、病理医および基礎研究者を中心に、前立腺がんの「基礎部門」、「臨床部門」それぞれの研究に携わっておられる医師・研究者による活発な討論を通じて、最新の知識がアップデートされたことは、我が国の前立腺がん診療の向上に繋がると期待でき、極めて意義深いシンポジウムとなりました。
テーマ | 【臨床部門】
「前立腺がん検診・監視療法アップデート」 |
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日程 | 第1日
【オープニングセミナー】:2023年12月9日(土) 12:00~13:00
【基礎部門】:2023年12月9日(土) 13:00~18:45
第2日
【臨床部門】:2023年12月10日(日) 8:55~15:45 |
場所 | 東京コンファレンスセンター・品川 (東京都港区港南1-9-36 アレア品川 4階) |
次第 | 第1日 【オープニングセミナー】
■司会
坂本 信一 先生(千葉大学大学院)
「アンドロゲン受容体の転写制御機構と老年病、前立腺癌における役割」
■演者
高山 賢一 先生(東京都健康長寿医療センター)
【基礎部門】
① 公募演題(口演)
② 指定演題 研究助成受賞課題(口演)
③ ワークショップ
「希少癌・脱分化型前立腺癌を深堀する」
■司会
塩田 真己 先生(九州大学大学院)
■演者
福井 智洋 先生(京都大学大学院)
山田 康隆 先生(千葉大学大学院) 渡辺 隆太 先生(Fred Hutchinson Cancer Center) 小林 裕章 先生(防衛医科大学校病院)
④ 教育セミナー 1
■司会
小坂 威雄 先生(慶應義塾大学)
「ゲノム医学から俯瞰的に見た前立腺癌」
■演者
桃沢 幸秀 先生(理化学研究所・生命医科学研究センター)
第2日 【臨床部門】
テーマ「前立腺がん検診・監視療法アップデート」
①公募演題 1 「新規腫瘍マーカー・MRI診断」 2 「MRI・新規画像診断・画像カンファレンス」
3 「前立腺がん検診・生検」
4 「監視療法」
②教育セミナー2
■司会
鈴木 和浩 先生(群馬大学大学院)
「前立腺癌に対するActive Surveillance up-date
BRCA遺伝子変異陽性mCRPCにおける、リムパーザ®新規
combination治療の理論的根拠と妥当性と遺伝子検査の重要性」
■演者
杉元 幹史 先生(香川大学医学部泌尿器・副腎・腎移植外科)
5 「MRI診断精度・標的生検」
6 「MRI診断と生検・予測モデル」
③パネルディスカッション
「ネットベネフィット改善を目指した前立腺がん検診システムと監視療法」
■司会
江藤 正俊 先生(九州大学大学院)
久米 春喜 先生(東京大学大学院)
■演者
沖原 宏治 先生(舞鶴共済病院)
関根 芳岳 先生(群馬大学大学院)
小路 直 先生(東海大学) 橋本 浩平 先生(札幌医科大学) 加藤 琢磨 先生(香川大学医学部附属病院 |
会場の様子
受付の様子
プログラムをご覧になる場合
第38回前立腺シンポジウム運営委員会事務局
〒105-0021 東京都港区東新橋2-9-3 ラ ピアッツォーラ601号
TEL:03-6435-9777
FAX:03-6435-9778
e-mail:office@jfpr.or.jp
運営委員長
鈴木和浩 (臨床部門・代表 群馬大学大学院)
運営委員(臨床部門)
塚本泰司 (札幌医科大学名誉教授)
市川智彦 (千葉大学大学院)
大家基嗣 (慶應義塾大学)
久米春喜 (東京大学大学院)
溝脇尚志 (京都大学大学院)
江藤正俊 (九州大学大学院)
運営委員(基礎部門)
宮城洋平 (基礎部門・代表 神奈川県立がんセンター臨床研究所)
鈴木和浩 (群馬大学大学院)
市川智彦 (千葉大学大学院)
髙橋 智 (名古屋市立大学大学院)
渡邉昌俊 (三重大学大学院)
酒井英樹 (長崎労災病院)
溝上 敦 (金沢大学大学院)
主催:第38回前立腺シンポジウム運営委員会、公益財団法人前立腺研究財団
後援:厚生労働省、公益社団法人日本医師会、一般社団法人日本泌尿器科学会