第34回前立腺シンポジウム(2018年)
第34回前立腺シンポジウム
第34回前立腺シンポジウムは、第1日目の2018年12月8日(土)に「オープニングセミナー」と、「基礎部門」として指定演題の発表と教育セミナー1を行い、 第2日目の9日(日)には「臨床部門」として教育セミナー2および「限局性前立腺がんの治療」をテーマに、パネルディスカッション、公募による口演とポスター発表・討論を行いました。
第1日目の「オープニングセミナー」では、地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンターの荒井陽一先生から「前立腺癌内分泌療法を再考する」というタイトルでご講演いただきました。「基礎部門」では、前立腺がんに関連する基礎研究の指定演題8題と、当財団の研究助成受賞演題4題の発表がありました。また、教育セミナー1では、Department of Physiology and Biomedical Science, Seoul National University College of Medicine, Seoul, Korea のYang-Sook Chun 先生から「Neddylation network in cancer」 (NEDD8タンパク質を付加するタンパク質翻訳後修飾であるNEDD化ネットワークは癌において重要である) というタイトルでご講演いただき、活発な意見交換が行われました。
第2日目の「臨床部門」では、教育セミナー2において、東邦大学医療センター佐倉病院の鈴木啓悦先生から「Oligometsを考えると前立腺癌診療が変わる!?」というタイトルでご講演いただきました。 また、今回の臨床部門のテーマは「限局性前立腺がんの治療」でした。パネルディスカッションでは「合併症・QOLからみた各種限局がん治療の比較」と題し、5人の指名パネリストより講演が行われ、 活発な討論が行われました。また、公募による発表では、手術手技・病理所見、局在診断・各種放射線治療成績、手術成績・合併症・監視療法など、41演題の研究発表がありました。
2日間にわたって開催された今シンポジウムには、280名を超える方々にご参加いただきました。 全国の泌尿器科医、放射線科医、病理医および基礎研究者を中心に、前立腺がんの診療や研究に携わっておられる医師・研究者が一同に会し、 討論を通じて意見交換ができたことは、明日からの前立腺がんの診療レベルの向上に直結すると考えられ、極めて意義深いシンポジウムとなりました。
テーマ | 【臨床部門】 「限局性前立腺がんの治療」 |
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日程 | 第1日目 【オープニングセミナー】:2018年12月8日(土) 12:25~13:25 【基礎部門】:2018年12月8日(土) 13:25~19:00 第2日目 【臨床部門】:2018年12月9日(日) 8:55~16:25 |
場所 | 東京コンファレンスセンター・品川 (東京都港区港南1-9-36 アレア品川) |
次第 | 第1日目 【オープニングセミナー】 「前立腺癌内分泌療法を再考する」 荒井陽一 (地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター) 【基礎部門】 ①指定演題(口演) 1 「外的要因と前立腺癌細胞増殖」 2 「炎症・微小環境」 3 「極性・発生に関わる遺伝子と前立腺癌」 4 「AR-V7」 5 「2018年度研究助成受賞課題」 ②教育セミナー 1 「Neddylation network in cancer」(NEDD8タンパク質を付加する タンパク質翻訳後修飾であるNEDD化ネットワークは癌において重要である)」 Professor, Yang-Sook Chun, Ph.D. Department of Physiology and Biomedical Science, Seoul National University College of Medicine, Seoul, Korea. 第2日目 【臨床部門】 テーマ 「限局性前立腺がんの治療」 ①パネルディスカッション 「合併症・QOLからみた各種限局がん治療の比較」 ■司会 深貝隆志 (昭和大学江東豊洲病院) 溝脇尚志 (京都大学大学院) ■パネリスト 杉元幹史 (香川大学) 横溝 晃 (医療法人原三信病院) 佐藤威文 (佐藤威文前立腺クリニック) 中村和正 (浜松医科大学) 河村英将 (群馬大学大学院) ②公募演題 口演セッション 1 「手術手技・病理所見」 2 「局在診断・各種放射線治療成績」 3 「手術成績・合併症・監視療法」 ポスター討論 1 「ポスター討論①」 2 「ポスター討論②」 ③教育セミナー 2 「Oligometsを考えると前立腺癌診療が変わる!?」 鈴木啓悦(東邦大学医療センター佐倉病院) |
臨床部門のテーマ設定の背景
今回のシンポジウムでは、限局性前立腺がんの治療を主題にしました。限局性前立腺がんの治療は、監視療法、手術療法(腹腔鏡下・ロボット支援腹腔鏡下手術など)、放射線療法(外照射、小線源、粒子線)、内分泌療法およびそれらの併用療法など、治療選択肢は多彩です。治療選択に際しては、がんの根治性のみならず、個々人の健康状態や価値観、治療後の排尿機能や性機能関連のQOL保持、また過剰治療回避など、多角的な見地から至適な治療を行う必要があり、現時点での最新知見を知り、討論する機会が重要です。
今回、限局性前立腺がん治療において、多くの症例経験を有している、第一線の臨床医・研究者が一同に会し、活発な意見交換の場を提供することは極めて医学的に重要と考え、テーマを設定しました。
プログラムをご覧になる場合
第34回前立腺シンポジウム運営委員会事務局
〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-12-12 河西ビル6F
TEL:03-3340-3885
FAX:03-3340-3886
e-mail:zzkz@basil.ocn.ne.jp
運営委員長
鈴木和浩 (臨床部門・代表 群馬大学大学院)
運営委員(臨床部門)
塚本泰司 (札幌医科大学・学長)
内藤誠二 ((医)原三信病院・名誉院長)
市川智彦 (千葉大学大学院)
村井 勝 (国際親善総合病院・名誉院長)
大家基嗣 (慶應義塾大学)
運営委員(基礎部門)
渡邉昌俊 (基礎部門・代表 三重大学大学院)
内藤誠二 ((医)原三信病院・名誉院長)
鈴木和浩 (群馬大学大学院)
市川智彦 (千葉大学大学院)
赤座英之 (東京大学大学院)
髙橋 智 (名古屋市立大学大学院)
小西 登 (奈良県立医科大学名誉教授)
酒井英樹 (長崎大学大学院)
主催:第34回前立腺シンポジウム運営委員会、公益財団法人前立腺研究財団
後援:厚生労働省、公益社団法人日本医師会、一般社団法人日本泌尿器科学会
「理事長新任挨拶」
村井 勝 財団理事長
「オープニングセミナー」
演者:新井 陽一 先生
「基礎部門」開会の挨拶
渡邊昌俊 基礎部門代表運営委員
「基礎部門」指定演題
会場の様子
「基礎部門」教育セミナー1
演者:Yang-Sook Chun先生
「基礎部門」閉会の挨拶
鈴木和浩 運営委員長
「臨床部門」開会の挨拶
鈴木和浩 運営委員長
「臨床部門」教育セミナー2
演者:鈴木 啓悦 先生
「臨床部門」
パネルディスカッション
会場の様子
「臨床部門」口演セッション
会場の様子
「臨床部門」ポスターセッション
会場の様子
(第1会場、第2会場)
「臨床部門」閉会の挨拶
土器屋卓志 財団常務理事
会場の様子
会場風景