パンフレット「PSA検診 受診の手引き」 (2021年12月版)
当財団では、前立腺がんの早期発見のために、一般の方用パンフレット「50歳を過ぎたらPSA検診を」に続き、「PSA検診 受診の手引き」を発行し、自治体および企業検診等で前立腺がん検診を実施する際の啓発用パンフレットとしてご活用いただいてまいりました。この度、最新の公表データに基づき図表を見直し、新たな解説を加えて発行いたしました。
PSA検査は、わずか1mℓの採血により早期がんを発見できる、簡単で信頼性の高い血液検査です。近年、わが国の前立腺がんは中高年男性に急増しており、男性がん罹患数推移では2017年に続き2018年で他のがんを抑えて最も多い男性がんになりました。また、前立腺がんによる死亡者数は、2015年にはわずかに減少しましたが、2016年以降は再び増加傾向にあります。
PSA検診先進国の米国では、1992年以降の前立腺がん死亡率は減少傾向あり、わが国においても、前立腺がん対策として検診の普及が進めば、死亡数は減少する可能性が高いと考えられます。
前立腺がんの初期段階はまったく無症状で、気づかないうちに病気が進行し、遠隔転移により死に至らせるおそれがあることから、“サイレントキラー”ともよばれています。そのため、検診受診による早期発見が非常に重要です。
PSA検診は、質の高い研究で死亡率低下効果が証明されたがん検診です。PSA検診を受診する際の参考にしていただくため、最新のデータをもとに、イラスト、グラフ、フローチャート等によりわかりやすく解説しております。
―主な内容―
・前立腺とは? 前立腺がんと肥大症の違い
・日本における患者数・死亡者数の変化
・前立腺がんを進行する前に発見できる
PSA検査とは…、PSA検診の流れ
・PSAがカットオフ値以下の場合、検診の受け方
・PSA値が異常の場合 前立腺がんの検診/診断の流れ
・前立腺がんの進み方と治療選択
・主な治療方法の特徴
・PSA検診の利点と欠点
・過剰診断対策と利益/不利益バランス
A4判・カラー、8ページ