前立腺シンポジウム

第37回前立腺シンポジウム(2022年)

第37回前立腺シンポジウム

第37回前立腺シンポジウムは、3年ぶりに現地開催にて実施いたしました。
第1日目の2022年12月10日(土)8時30分より、Asian Pacific Prostate Society (APPS)2022と前立腺シンポジウムとの合同セッションを開催し、正午より当シンポジウムの「オープニングセミナー」と「基礎部門」として公募による口演発表、指定演題の発表およびワークショップ、教育セミナー1を実施いたしました。
第2日目の11日(日)には「臨床部門」として「前立腺癌―診断の進歩 : 病理・腫瘍マーカー・遺伝子診断・生検」をテーマに、教育セミナー2、パネルディスカッション、公募による口演発表、ポスターセッションを開催し、2日間のシンポジウムを終えました。

第1日目の「オープニングセミナー」では、京都大学大学院医学研究科泌尿器科学の赤松秀輔先生より「研究アイデアを具現化する : 前立腺癌研究における実験モデルの重要性」のタイトルにてご講演いただきました。
「基礎部門」では、前立腺がんに関連する基礎研究の公募演題3題と、当財団の研究助成受賞演題4題の発表があり、ワークショップでは「最先端の実験モデルを用いた前立腺癌研究」と題し、4名の指定演者により講演が行われました。また、教育セミナー1では、三重大学大学院医学系研究科システムズ薬理学の田中利男先生より「患者前立腺がん移植ゼブラフィッシュモデルとプレシジョンメディシン」のタイトルにてご講演いただきました。 各講演後には、多くの質問があり、活発な意見交換が行われました。

第2日目の「臨床部門」では、教育セミナー2において、京都府立医科大学大学院の浮村理先生より、「mp-MRI/超音波融合標的生検とFocal Therapy」のタイトルにて、ご講演いただきました。また、今回の臨床部門のテーマである「前立腺癌―診断の進歩 : 病理・腫瘍マーカー・遺伝子診断・生検」について、パネルディスカッションとして5人のパネリストによる講演が行われ、活発な討論が行われました。
公募による発表では、病理組織診断、遺伝子診断、phiを含む新規腫瘍マーカーの有用性、MRI標的生検の癌診断精度など、前立腺癌の診断に関する口演およびポスター33演題の研究発表がありました。

2日間にわたって開催された今回のシンポジウムには、昨今の状況下において、延べ270名の方々にご参加いただきました。全国の泌尿器科医、放射線科医、腫瘍内科医、病理医および基礎研究者を中心に、前立腺がんの「基礎部門」、「臨床部門」それぞれの研究に携わっておられる医師・研究者が、活発な討論を通じて最新の基礎、臨床の意見交換、討論ができましたことは、明日からの前立腺がん診療の向上に寄与する極めて意義深いシンポジウムとなりました。



テーマ 【臨床部門】
「前立腺癌―診断の進歩 : 病理・腫瘍マーカー・遺伝子診断・生検」
日程 第1日目
【合同セッション】:2022年12月10日(土) 8:30~10:00
【オープニングセミナー】:2022年12月10日(土) 12:00~13:00
【基礎部門】:2022年12月10日(土) 13:00~18:45
第2日目
【臨床部門】:2022年12月11日(日) 8:55~15:55
場所 東京コンファレンスセンター・品川
(東京都港区港南1-9-36 アレア品川 4階)
次第 第1日目:
【オープニングセミナー】
■司会
小坂 威雄 先生 (慶應義塾大学)
「研究アイデアを具現化する : 前立腺癌研究における実験モデルの重要性」
■演者
赤松 秀輔 先生 (京都大学大学院)

【基礎部門】
① 公募演題(口演)
② 指定演題 研究助成受賞課題(口演)
③ ワークショップ
「最先端の実験モデルを用いた前立腺癌研究」
■司会
赤松 秀輔 先生 (京都大学大学院)
■演者
大豆本 圭 先生 (徳島大学大学院)
松下 慎 先生 (大阪大学大学院)
後藤 崇之 先生 (京都大学大学院)
占部 文彦 先生 (東京慈恵会医科大学)

④ 教育セミナー 1
■司会
塩田 真己 先生 (九州大学大学院)
「患者前立腺がん移植ゼブラフィッシュモデルとプレシジョンメディシン」
■演者
田中 利男 先生 (三重大学大学院)

第2日目:
【臨床部門】
テーマ「前立腺癌―診断の進歩 : 病理・腫瘍マーカー・遺伝子診断・生検」

①公募演題
1 「診断① 前立腺生検」
2 「診断② 病理・遺伝子変異・画像」
ポスター討論①
ポスター討論②

②教育セミナー2
■司会
鈴木 和浩 先生 (群馬大学大学院)
「mp-MRI/超音波融合標的生検とFocal Therapy」
■演者
 浮村 理 先生 (京都府立医科大学大学院)
3「治療・遺伝子パネル」

③パネルディスカッション
「前立腺癌―診断の進歩 : 病理・腫瘍マーカー・遺伝子診断・生検」
■司会
大家 基嗣 先生 (慶應義塾大学)
久米 春喜 先生 (東京大学大学院)
■演者
都築 豊徳 先生 (愛知医科大学)
吉田 宗一郎 先生 (東京医科歯科大学大学院)
横溝 晃 先生 (医療法人原三信病院)
橋本 浩平 先生 (札幌医科大学)
坂本 信一 先生 (千葉大学大学院)

臨床部門のテーマ設定の背景

腫瘍マーカーとしてプロステートヘルスインデックス(phi)、また最新の生検法であるMRI fusion生検が保険適応になり、BRCA遺伝子診断に伴う個別化治療の進歩など、前立腺癌の最新診断法は関心が高い話題である。
また、これらの最新診断については、当財団監修書籍である「プレシジョンメディシンを目指した前立腺癌診療」においても取り上げたことから、今回のシンポジウムにて議論をすることで、さらに明日からの前立腺癌診療レベルの向上に役立つものと考えられ、「前立腺癌―診断の進歩 : 病理・腫瘍マーカー・遺伝子診断・生検」をテーマとして設定した。


会場の様子

受付の様子

プログラムをご覧になる場合



第37回前立腺シンポジウム運営委員会事務局

〒105-0021 東京都港区東新橋2-9-3 ラ ピアッツォーラ601号
TEL:03-6435-9777
FAX:03-6435-9778
e-mail:office@jfpr.or.jp

運営委員長

鈴木和浩     (臨床部門・代表 群馬大学大学院) 

運営委員(臨床部門)

塚本泰司     (札幌医科大学名誉教授)
内藤誠二     ((医)原三信病院・名誉院長)
市川智彦     (千葉大学大学院)
大家基嗣     (慶應義塾大学)
久米春喜     (東京大学大学院)
溝脇尚志     (京都大学大学院)

運営委員(基礎部門)

酒井英樹     (基礎部門・代表 長崎大学名誉教授)
鈴木和浩     (群馬大学大学院)
内藤誠二     ((医)原三信病院・名誉院長)
市川智彦     (千葉大学大学院)
髙橋 智     (名古屋市立大学大学院)
渡邉昌俊     (三重大学大学院)
宮城洋平     (神奈川県立がんセンター臨床研究所)

主催:第37回前立腺シンポジウム運営委員会、公益財団法人前立腺研究財団
後援:厚生労働省、公益社団法人日本医師会、一般社団法人日本泌尿器科学会